◆[山形市]清住町・春日町 春の準備は密かに進んでいる(2022令和4年2月12日撮影)

山形市の現在の積雪は43センチ?どごがだず?
除雪によって大半の道や駐車場は地面が出ている。
そして竜山と霞城セントラルが一緒に見晴らせる清住町。

都会の皆さんへ。
山形へお越しの際は「こいなタイヤで、しかもチェーン巻いでこねどダメだがらな」
除雪車はさすがにタイヤからチェーンまですべてがごっつい。

山交バスプール。
「いやぁ、これだげ並ぶど壮観だずねぇ」

ハイ右見て左見てオーライ。
「あれ?もしかしてカメラたがった俺は視界の邪魔だっけ?」

節分も終わり、硬い豆をくらうでん六豆のマーク。
いやいや、並木の芽が小さく膨らんで豆に見えるだけ。

「あれぇ?こごが山交バス本社?ていうごどは六小んどごさあんのは何?」
てっきり六小の隣が本社だとばかり思っていたので、このバス停名を不思議な感じで眺めてしまう。

春の兆しのような穏やかな雲の下におなじみのでん六マーク。
「おなじみてゆてみだげんと、結構新しいマークだずね。昔はどだなだっけぇ?」

だれでも行う動作だけど、こういう一瞬を捉えるのはなかなか難しい。
でん六へ訪れた業者さんか、でん六の方か。

「なしておらだは外で凍えでいるんだ?」
自分たちは家の中で利用されるものと思っていたのに、外で晒されている。
「コンセントの穴一つ余ったどれ。そのうち利用してけっかなぁ」
「そういう問題んねんだず。この状況ばなんとがしてけろず」
たこ足たちは凍え疲れてくっつきあう。

ひょっこりともっこり。
もちろんひょっこりは蛇口でもっこりはまあるい雪。
「蛇口は雪から負げねで芽ば出したみだいだずね」

街を歩けば不条理な、いや不思議な光景に出会うものだ。
「なんで藤棚さ掛け時計がぶら下がてんのや?」
藤棚の幹のようにグネグネと頭を絞っても分からない。

冬の滑り台で滑っているのは雪だけ。
誰もいない場所での滑る話と滑る雪には悲しさが漂う。

「無理ゆうなず。雪は重だいんだがらよぅ」
ギッコンバッタンは雪の重みから抜け出せない。

地面へ落ちてから数か月雪の下だった。
雪が解け現れたのは、すっかり色の抜け落ちた椿の花びら。

さくのなかはあぶないから、はいらないでくださいてあっげんと、
その前に、文翔館の前にごみを捨てないでくださいて張り紙したらなんた?

すっかり生気の抜けた光景。
でも、あと数か月もすれば生き生きとした草花が喜びにに満ちて咲いている姿が見える。

どうだと言わんばかりにこちらを見てくる牛。
つるっとした鳩胸を突き出し自信満々だ。

その笑顔は熟練の技を身に着け自信に溢れている。
赤いおばちゃんがそそくさと目の前を通り過ぎて行ったのは、三人のオーラに気圧されたからか。

「パンパンだどりゃあ。よぐビニールが破げねもんだ」
ビニールはあらん限りの力で旨そうなリンゴを押さえつけている。

「下向ぐな、必ず春は来っから」
雪に覆われた蛇口は俯いてしょげかえっている。

二中の跡地にやって来た。
ザラメ状になった雪にぽっかりと穴が開き、
中から顔を出しているのはタラの芽?
なんだか気持ちが暗い冬を抜け出したような気分になった。

「おまえいづまで柵さぶら下がてるんだず」
「おまえこそおれば好きで隣さいんのが?」
ホースと傘は異業種で会話する。

二中跡地の柵にはチュンチュンとスズメがひっきりなしに訪れる。
冷たい空気の中を、よくも元気に飛び回るもんだと感心する。

「こだっぱいどだごどして持ていったらいいんだべ」
おばあちゃんは自転車の篭にどう納めたらいいのか、
あれこれとパズルのように出し入れしている。

マンションの脇に駐車する車。
マスクはサクッと顔から抜け落ちたばかりの状態でダッシュボードに乗っている。

空を見上げるとリスが飛び跳ねている。
なんだか気持ちが大きくなり、夢も大きくなる。
宝くじが当だたら人生変わっべなぁと、何度も思い苦笑する。

人生バラ色コース?
なんだて、駐車場にまで夢をあおる言葉が並んでいる。

事故防止のため赤い手袋を付けましょう。
そう理解したげんと間違いだが?

どんなに雪が山のように積もっても、
どんなに雪が吹雪いても、スマホを手放すことがない。
スマホは命の次に大切なものだから?

「誰造った雪ダルマだがしゃねげんと、ぶっこわしてけるぅ!」
「おいおい可哀そうだべず、せっかく生を得た雪ダルマだっけのに」

その破壊された雪ダルマの中には直径五センチほどの棒っ切れが入っており、
その中から何匹かの蜂が出てきた。
しかもちゃんと生きていた。
子供たちは逃げていった。
その蜂を救えば、私は亀を救った浦島太郎になれたんだべが。
街を歩くと不思議なことに出会うものだ。

「木さ登んの大好ぎなの」
「んだらボルダリングの選手にでもなたらいいんねが?」
少年の背中からは春の兆しを感じる日差しが零れ落ちてくる。

なんぼ雪が積もっていても、公園で遊ぶ子供はたま〜にいるもんだ。
子供たちは勢いよく滑り台に登り始めた。
しばらく滑り台の頂上から辺りを眺めていた子供が黄色いトンネルに体を入れた。
「けっつから滑てくんなず。しかも雪で濡れっだどれ」
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