◆[山形市]清住町・春日町・城南町 大寒ひと休み(2015平成27年1月26日撮影)

広い道路に雄大な奥羽山脈、そして少ない雪。
「このまま春が来るんだべが?」
「ほだなごど絶対ない」

山形通はこの光景を見て、どこだかすぐ分かるはず。
「ほれ、あの黄緑っぽい色のでっかい建物よぅ」

パリパリの窓ガラス面に、こちら側の光景がペターっと張りついている。

「よっくど見でみろ。黄色いタイルがグニャグニャだじゃあ」
ここは山交バスの出入り口。いかにバスが頻繁に出入りするか、バスが重いかを如実に物語る。

「ずらっと並ぶど壮観だずねぇ」
「山交バスば県外で見がげだりすっど嬉しいもねぇ」
ここは山交バスのスタート地点であり、終点であり、唯一束の間休める場所。

「え〜い、控えおろう。このマークをなんと心得る。知る人ぞ知る、いや、全国に知らない人のいないでん六なるぞ」
「でん六豆ば県外のスーパーで見がげっど嬉しいもねぇ」

このごろ街中でちょこちょこ見掛ける昭和風山交バス。
やや小ぶりながら、ピンクと赤の色彩や深緑色のマークが、昭和生まれには堪らなく懐かしい。

昼前後は晴れるとの予報だった。
薄雲が広がり、太陽はか弱い光を地面へ届けるだけ。

「もだもさて生えでぇ」
生えているのは物置前のコンクリートの下から。雑草逞しすぎ。

「さっぱりゆるくないキャラだずねぇ。なんだがおっかないぃ」
「んだっだず。ゴミ投げ場ば監視してるんだもの、ゆるこいキャラはだめっだな」

ベンチの木目に溶けた雪が染みいって黒ずんでいる。
クボタ公園のベンチは身じろぎもせず薄もやの空を見上げている。

「役目は終わたし、誰も人なの来ねし、今が一番落ち着ぐぅ」
落ち葉たちは土に還るまえに明鏡止水の心境か。

「山形さもスタバがあるんだじぇ」
「何ゆてんの。鳥取はスタバはなくても砂場(鳥取砂丘)があるてゆてっじぇ」
それはさておき、落ち葉がコーヒー色なのか、土色なのか判断が付かない。

「ブロックのくせしてかまくらの中さ入ったのがぁ」
「んね。俺のぬくもりで雪が溶げだんだぁ」
ブロック=固い=冷たい、という偏見は捨てることにした。

雪国ではワイパーがフロントガラスへくっつかないように立てておくのが常識。
「んでも、あれっていろんな意味で結構危険なんだずねぇ」
そこでよっくど見て欲しい。ワイパーとガラスの間にペットボトルが挟まれている。
しかも二つのペットボトルが紐で結ばれている。
「雪国の知恵なんだべなぁ」

問題です。
この塀は何回ペンキが塗り替えられたでしょう?
ビロビロ掃がれたペンキを見れば、少なくとも三層にはなっているようだ。

「オマエ何見っだの?」
「オマエこそ何見っだの?」
二人して自分の姿を見下ろしてため息をついている。

駅西はもの凄い変貌を遂げた。
そしてすぐ隣のこの通りは、ほぼ変貌とは無縁の街並みを残している。

「どうもお世話様っす。んだがっす、ありがどさまっす。」
おじさんの携帯での商談話が電柱の影まで届いてくる。
べこ吉くんが聞き耳を立てるので、頭の笠が持ち上がってしまう。

「スコップ型の合い鍵なて、どだいおっきな扉ば開げんだべ」
雪が溶けて普通のスコップが現れたらがっかりだな。

原色の幟や看板が人々に誘いかける。
まだまだ新しい街並みなので、味わいが出てくるのはまだ先になるんだろうな。

新しい街並みはとにかく緑が少ない。
まして冬などは雪が無ければ、益々殺風景な光景になってしまう。

「床屋さんのクルクル回るやつ、なんだて味わいあっずねぇ」
「この膨らみば撫ででけっだぐなるなぁ」

「せっかぐ綺麗な自転車なのに、なして雑巾ばほっかぶりしったのや?」
「しゃねっだず。主のしたごどだもの」

再び問題です。
ここはどこでしょう?
[正答率]旧二中生なら100パーセントだと思う・・・。

「オラぁライバル校の三中だがらわがんねげんと、
こごは旧二中の正門なんだっけが?通用門なんだっけが?」

「啓翁桜咲いっだりゃ。こだんどごさ捨てらっでなんだが痛ますいなぁ」
ここは旧二中敷地内だから、現在建っている建物内に飾られていたのだろう。
そして用済みになった桜は敷地内に捨てられた。
せめて、捨てるならもっとひっそりした人目に付かない場所に置いて欲しかった。

「ほりゃ見ろ。まだまだ成長すっだくて、捨てらっでも葉っぱは空ば向いっだどれ」
寒空に捨てられた桜は、それでも生きたいと歯を食いしばっているようだ。

今日は寒気もひと休みなので、太陽に透かして見る枯れ葉が少し緊張を解いているようだ。

「夢はでっかぐがぁ」
おっと宝くじ売り場のリスに聞こえたようだ。

ググッと城南橋に寄ってみる。
「なんだが都会みだいだどれ。雪もさっぱりないしよぅ」
いやいやまだまだ、山形の冬はこれからが本番。
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