◆[山形市]山形駅前 今年の雪はやる気なし?(2017平成29年1月3日撮影)

また、ここから撮ってしまった。
代わり映えのしない写真ですみません。
でも、平凡で変わらない暮らしと写真が、後から思えば幸せだったんだと気付く。

影はまだまだビローンと長く、山形ならではの田舎そばみたいな力強さに欠けている。

「おら、どうすっどいいのや?」
クリスマスが終わり、年も明け、
なのにペデストリアンデッキに取り残されて雲間の太陽を見ているしかない。

「んだがらよ、おれは18歳んねず。還暦だずはぁ」
ウルトラマンは誰にでもジュウハッチッと呼びかけ続けている。

駅前には雪もない。俺には金もない。
正月なのに雪がないのは珍しいが、俺に金がないのは珍しいことじゃない。

携帯屋さんのガラスに、電線がへばりつく。
青空なら電線も見栄えがしたかもしれないが、曇り空では張りもない。

「なんだてまぶしいごど〜。」
ブルーシートは時たま顔を出す太陽に媚を売る。
2017年に媚を売るから、どうか良い年に。

「なんだべず、この白い石。」
灯篭の中を覗けば、蝋燭の台に石たちが寄り添っている。

駅前は山形には珍しく近代的になった街。
そこへ取り残されているけれど、子の大権現は意地を見せている。

「ちゃーらの、あ!」
「なにゆったんだが誰も分がらねべずねぇ。じゃんけんのかけ声っだなぁ。(六小学区の昔のじゃんけんのかけ声)」
「階段ば見だがら思い出したのっだず。あの一番上の手袋は王様気分だべ」
※じゃんけんのかけ声は学区によってもかなり違ったらしい。
「キッキッキーッどがて、ふざげだのもあるらしいし。

「スパイクタイヤなて久しぶりに見だぁ」
さすがに雪かき車はスパイクがないとダメなのかもしれない。
「雪が積もらねがら、錆が巻き付いっだっどれはぁ。」

スポッと空いた空地には目もくれない。
ただひたすら歩道のタイルを見つめるだけ。

本来、こういった壁は持ち主からしたら見せたくないのかもしれない。
でも、パイプの配列や配線の錆具合・へこみ具合、壁の染み具合を見ると、街の生き様を見るようで好ぎなのよ。

「この前ば夕方なの通っどたまらねずね。あの匂いにはぐうの音も出ねもな」
グウグウと鳴る腹は、♪お腹と背中がくっつくぞう。いや体脂肪が多すぎてそれはあり得ない。

山形には娯楽の殿堂がさまざまあったが、
子どものころに「シバタモデルさ行ってきた」と友だちに言われると、その友だちを大いに羨ましがった。

駅前の一等地にモンテのオブジェ?礎石?モニュメント?がある。
2013年とあるが随分とメンバーが変わった。
つーか、何故2017年の今2013年のメンバーを紹介してるんだろう?

「悲しすぎっべず。真昼によ〜」
イルミのくにゃくにゃは、白日の下にさらされている身を、よじりながら恥ずかしがっているようだ。

一瞬太陽が顔をだし、100円バスがグッと立体的に迫ってくる。
市民の足は市民のシンボルとなりつつある。
持続的に循環が可能なバスであって欲しい。あ、すみません。公務員言葉みたいな堅苦しい表現で。

人の腕よりも太い新幹線。
「もっとちゃっこくていがら、ジオラマ風にしてけろ〜。んだど人がわんさかたがてくっば。」

「今日は三日だもの、みな都会さ帰て行ぐんだべずねはぁ」
「ゆだぐないげんとよ、俺んどぎはやまばとだっけ」
昔のことをなんども言う者は若者に嫌われる。
もっと昔の汽車の話などしたら、それこそ煙たがられる。(撮り鉄の人は別。あの煙が好きなんだから。)

団子木の下に会話の花咲く。

鯛は口を開けることが絶対にできない。んだて、落ちてしまうから。
そして若者は絶対に目を上げることをしない。んだて、スマホを失ったら生きていけないから。

山形人は芋煮が大好き。
なにしろ自分が芋煮の具になりたいくらいだから。
芋煮の具になりきって、スマホにどっぷりと浸かっている。

若者は長ったらしい言葉をみんな短縮形に変えてしまう。
霞城セントラルの展望台から、いや、カジョセンの展望台から、長ったらしい駐車場を見下ろしてみた。

人生は潮目が変わるときがある。
その潮目を見極めるのが大切だ。
私の場合は、いつ、どこに潮目があったか分からなかった。
三人が歩いているのは、まさに砂利と芝生の潮目じゃないか。気付いてくれよ〜。

アスファルトのでこひこがはっきりと分かる。
「そのふづり(輪郭)ば、太陽がくっきりと照らしてけっだがら。」

駅西にまたビルが一本ポコンと増えた。
新しいビルができると、関係者でもないのに登ってみたくなるのは自分の悲しい性。

「天井が高いところで育つと立派な大人になれるんだど。」
「お前はこっだい高いところで育って、なにになるつもりや?」
「私はただの観葉植物なんだげんと・・・」

上から下を見下ろすのは気持ちいい。
「んだがら上から目線の人間があちこちさいるんだが?」
観葉植物は極度の高所恐怖症なのか、それともあまりにも日当たりが良すぎるのか、
さほど元気がないような素振りで聞いてくる。

「八頭身美人のポーーーズ!!!」
山形は本来日本海側だから美人が多いはず。
国の重要文化財の八頭身美人土偶は山形県出土だしね。
※太平洋側の方には異論もあるかと思いますが。


※今回の撮影地区<グーグルマップより>
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