◆[山形市]薬師町・宮町 祭りが去って夏がきた(2016)平成28年5月14日撮影

宮町地区のために建ってくれたヤマザワ。
道を挟んで5月の花達が客の入り具合を眺めている。

三小のグランドからヤマザワ付近まで、子どもたちの歓声が聞こえてくる。
親たちは真剣な目つきで親愛の微笑みで、野球に興じる子どもたちを見守る。

せっかくの遊具が口をぽかんと開けて、その穴の中を五月の風が吹き抜ける。
なかに入らないとの表示板はタイヤの楽しみを奪ってしまったようだ。

遂に日傘の出番。
地面へ斑に模様をつけた樹木の影の中を、日傘はゆったりを進む。

人がすれ違うのも難しい路地でたんぽぽがひっそりと首を伸ばしている。
誰か通らないかなぁと待ちわびるようにして。

この間までとは打って変わって、いきなり日陰が恋しくなってきた。
日差しの中へ飛び込むのも勇気がいる季節。

道端に置かれたバイクは金属部分をギラつかせている。

先週はお薬師様のお祭りで賑わった。
あれから一週間。あっという間に平常に戻った街角に初夏の日差しが強めに注ぐ。

昭和の風情を残していた街並みも、徐々に変わろうとする薬師公園付近。

六日町には地域密着型の小路があちこちに残る。
路地の先は、きっと土地勘のない人にとって迷宮に入り込んでいくような感覚。

新築西通りの十字路から馬見ヶ崎橋までは道路拡幅工事の完成が近い。
完成した暁には薬師祭りの露店通りをゆったり歩くことができるようになるんだろうか。

植木市のメインストリートは何事もなかったように、山交バスが日差しを浴びながらゆったりと走る。

塀にぶら下がる花びらは、強烈な日差しを受け止めながら、
カメラのレンズを覗き込む。

ペットボトルのお茶をグイッと飲みながら工業高に目を向ける。
たまには木陰に入り込み休憩しないと体に熱が篭ってしまう。

山形市北部の起点となる千歳公園のバスターミナル。
夏の日差しだけが我が物顔にあたりに満ちて、
たまに訪れる人々は乾いたアスファルトの上をそそくさと去っていく。

馬見ヶ崎に架かる橋はいつできるんだ?
現在は仮設橋と真新しい橋がお互いを意識しながら並んでいる。

橋の袂に建った立派な灯籠?
やっぱりこればっかりは復元しないわけには行かなかった。
なにしろ馬見ヶ崎橋のシンボルだったからね。

馬見ヶ崎橋の小路をジーっと見つめるのは護国神社の巨大な狛犬。

日陰を求めて薬師公園内に重たくなってきた足をすすめる。
見上げれば、梢の隙間から力を持て余した光が強烈に目に刺さってくる。

今が盛りのツツジ。
山形市内ツツジだらけで、ツツジを見かけない日はないくらい。
ハナミズキが終わった今、市内はツツジの天下。

「名前なんてゆうのや?」
「おしぇらんね」
名も知らぬ草花もお薬師様の甍を遠くに眺める昼日中。

「雪降らねどほんてん楽だずねぇ」
「んだぁ、あだな辛い季節はごめんだぁ」
結ばれたおみくじたちはカラカラに乾いた体を捻ってお互いを労っている。

「あのおばちゃん、足カックンてならねっけが?」
「よっく見でねっきゃぁ」
線香たちは初夏の大気に煙をなびかせながら、参拝客を品定め?

「おらだいつまでぶら下がてらんなねんだべ?」
「力尽きるまでっだな」
まだまだ初夏の葉っぱのように勢いがありそうなおみくじたちは、
結ばれたその日から将来の運勢を考えている。

木立の中を歩き去るおばちゃんたち。いやお姉さんたち。
石畳に巨木の影がべったりと張り付く、太陽の季節。

波打つ甍は、アチッと手を引っ込めるような熱を帯びているのかもしれない。
もちろんあんな高いところに手が届くはずもないから、レンズで近づいてみただけだけれど。

「腕さ輪ゴムはめっだみだいで好ますいごどぉ」
お母さんとおばあちゃんに見守られている子供は、健康優良児みたいな体全身で鳩を追いかける。

カモと視線が合い怖気づく赤ちゃん。
なんと人間慣れしたカモ。

「どっちいい?」
「やっぱり金色んね?」
「あんまり欲たがりなてダメだべず」
なんの会話なのか分からないと方は下の写真を御覧ください。

池の中の小さな祠には上段に何故かマグカップ、下段に金と銀の鈴。
マグカップはどっちの鈴がいいか選んでいた。
金の斧、銀の斧の話のようなことが山形でも起こっている。

「なんにも餌なの持ていねがらねぇ」
レンズを向けている私にトコトコ近づいてくるのは何が目的?

「ほんてんいっぱいいだんだべがぁ」
「いっぱいいるっだべず。みんなカゴさ何匹も釣ってだっけどれ。」

「ほ〜れ、キタキターッ」
「スルメの威力は絶大だずねぇ」

いつもらなおじさんたちがのんびりと釣り糸を垂れる池で、
今日ばかりはザリガニ釣りの親子が引きも切らない。
もしかしてスルメメーカーの陰謀か?
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